めぐり来る春|3月14日

最近少しは前向きになり、精神的に元気になったのかなと思うけれど、
時々開けてしまう夫の手紙を読むと涙が溢れる。
それは、悲しみではなく
人生の中でこんなにも愛情を注いでくれた人が居たことへの感謝の気持ちなのだと言える。私のようなつまらない人間を理解し、頼り、深く愛してくれた人の存在が、
これからの人生に灯りをともしてくれるに違いない。
確実に今も一緒に歩いている。
そう思えるとき、とんでもなく幸せなことに気付く。

世の中には一生誰からも愛されない人もいる。
夫婦であっても親子であっても、
家族と言う名のもとに形だけのささやかな関係性の中で生きていることも多い。
だけど私には、こんなに大切で大きな支えがあって
今までも、そしてこれからも励まし続けてくれる。
お互いに如何なる打算もなく、誤魔化さず自由を選び、
その上に発生する義務と努力を惜しまなかったから今がある。
人間は真実に触れないように生きる癖がある。
その方が楽だし、深刻にならずに済む。
だけど、二人ともそれを選べるほど器用でもなかったから、
二人でのた打ち回った時もあったけど、それで良かった。
深い信頼関係も愛情も尊敬もしっかり手の中に残っている。
自分の力で掴んだ幸せが、はっきりと胸に刻まれている。
もう少しで丸2年。
やっと極端に辛いと思う時期は過ぎ去って行く気配がするのだけれど...。

まためぐり来る春。
闘病中、大阪府立成人病センターの近くの大阪城公園で、
そして緩和病棟で見た満開の桜を今年はどんな気持ちで見るんだろう。