アブラキサン|1月19日

ノバリスへの治療の移行に目が行き過ぎて、
影が薄くなってしまった薬剤にアブラキサンがある。
私が治療の選択のミスを感じた唯一の後悔に
一回のトライで効果を現したアブラキサンを後に残す、
と休眠療法の主治医に言ったこと。

ドセタキセルやパクリタキセルと同じタキサン系の抗がん剤。
しかし、ドセタキセルは水に溶けない。
従ってエタノールで溶解することになる。
ただでさえ毒を以って毒を制す的なイメージの強い毒薬に、
更に忌々しい添加物がおまけに付いてくる。
アレルギー予防の前投薬も必要になる。

標準量の70%で始めても案の定、強い副作用を受け回復に長い時間が掛かった。
アルコールに弱い人なら生涯体力の回復が不可能な人も居る。
しかし、肺腺がんには不可欠な薬剤とも言われている。
その改良版がアブラキサンで、
人体には優しい生理食塩水で溶解する。
しかも点滴時間も30分と短い。
この薬剤を知らない患者さんも多い。
新しい抗がん剤の解禁をためらう
無責任なガイドラインに縛られる医療者のもとで、
言われるままにドセタキセルやパクリタキセルを大量に投与されて
貴重な人生を苦しむためだけに過ごす人も多い。

エビデンスなど殆ど存在しないとも言える末期治療に於いて、
苦しい治療は避けるべきだと思う。
もちろん、これなら大丈夫と言える抗がん剤など皆無に等しい。
選択肢の一つとして頭の片隅に置いて
自分なりの考えを導き出して欲しい。

イレッサやアリムタ、ドセタキセルの効果や副作用、
今、思い返しても夫の体はごく標準的だと言える。
その病態に標準量の50%のアブラキサンは
しっかりと効果を示し、副作用は無かった。

自分の体に充満する薬剤がどのような様相を呈しているのか、
一度は調べてみる必要がある。
他のガン種に比べて肺腺癌の薬剤は格段に多い。
しかし、その全てにトライできる人など殆ど居ない。
何のための薬剤開発なのか、
医療現場とのアンバランスに疑問が沸き続ける。
患者が神経質になって賢くなるしか術は無い。
ガンを叩きのめすのではなく、
体力を温存する事を第一に考えれば
末期と宣告されても三年半は元気に生きられる。
三年半あれば、人生で最も幸せな時間が過ごせるかもしれない。

大阪府立成人病センターの主治医や
休眠療法の主治医との二人三脚も
今の私の人生の糧になっている。