人の縁|12月12日

夫が亡くなって、とてつもない悲しみに翻弄され
自分を見失っている私を助けようとしてくれる人達が居る。
家族の居ない私にとってみんな家族なんじゃないか、
と思うくらい周りの人達は親切で感謝に耐えない。
人の縁に乏しい私に夫が必死で引き合わせてくれているようで
今でも傍に居て本気で心配してるのかな、と思ったりする。
なのに当の本人は、それでも元気がない。

同じくらいの年代の未亡人にも何人か会った。
よくしゃべり、よく食べ、バイタリティーに溢れかえっている。
申し訳ないけれど、
見ているだけで吐きそうなくらい今を謳歌している。

なんで私ってこんなに弱いのかな、と情けなくなる。
とことん自己嫌悪に陥った挙句、気付くことは
私って夫に100%守られて来た
世間の荒波にめっぽう弱い箱入りオバサンだったこと。

「人はひとりでは生きて行けへんねんで」なんて、
そんなことを言う柄でもないくせに死ぬ間際に諭すように言っていた。
「そしたら死ぬなよ」と言いたくなって泣きそうになるのをこらえた。

「オマエとも縁やし」

・・・・ だから何?

「とにかく、オレが死んだらリフォームして、
そしたら気も紛れるし工務店の人ともオマエなら仲良くなるやろし、
色んな人と付き合わなあかんねんで」

「私、バイタリティー無いから、ムリ!」

「でもな、バイタリティーが無いから神秘的でおもしろいねん、優しいし...」

「はぁ?」

なんて会話がしばし続いた。
間もなくこの世から居なくなる夫と、
それを見送る妻の会話にしては軽々しい。
でも、夫から言われた事を今でも出来る限り守ろうとしているのだけれど、
夫が居ることで確実に精神の安定を保っていた私は、
誰をも寄せ付けないほど精神の不安定感は半端ない。