来る者は拒まず、去る者は追う|11月24日

国立ガンセンター中央病院の放射線科科長 伊丹 純医師の言葉。
若い医師達の教育のためにも、経過観察もきっちりと追い続ける、
という主旨で患者を診ている。
詳しくは http://ameblo.jp/gin-nami に書かれている。

標準治療以外には目もくれない、病院の医師の口から飛び出す言葉とは信じ難い。
大阪府立成人病センターでも、
来る者は仕方なく、去る者は勝手にどうぞ、というニュアンスが漂っていたけれど、
多かれ、少なかれ、何処の医療機関でも患者の治療に対する曖昧な態度は避け切れない。

夫の闘病中、私は常に思っていた。
病院側が縦の関係で成り立っていると云う割りには、
後に続く若い医師達への教育がお粗末なこと。
上に立つ医師の姿勢が立派であれば、
後輩の医師も、やはりその意志を受け継ぎ患者に対して熱心に接する。
医者らしく、その知識と教養を惜しみなく注ごうとする。

会社経営と同じで社長に魅力が無いと真の社員は付いて来ない。
給料を得るためだけにテキトーに仕事をする。
そこには職業人としてのプライドは微塵もない。
そもそも人生に於けるプライドなんて、その意味すら理解しようとしていない。
結果、会社は発展を遂げない。
同じことが、病院でも云える。
やる気の無い医師とやる気の有る医師との微妙な均衡で
病院は、かろうじて成り立っている事を大病院の上層部は気付いていない。
天秤が若干でもマイナスに振れば、けっこう簡単に別の病院に患者が流れるものだと
私は社会のしくみとして実感している。

政府と製薬会社と病院の繋がりは半端でない。
この三者間での駆け引きが患者を蚊帳の外に思い切り放り出す。
患者にとって何が最も必要かを熱心に模索するクリニックは、
ブランド病院との連携を心から望んでいるが、その意味からも不可能に近い。
しかし、それが可能になれば、ガン難民のサポートを手厚く出来るようになる。
悲しいかな、この医師は放射線科であり、内科ではない。
抗がん剤を扱う腫瘍内科が、休眠療法などのクリニックと手を組み
口先だけではなくQOLを第一に考えたサポート体制を考えてくれれば、
多くの患者や家族を心身共に助けることができるのに。
医者になった意味を少しでも考えてくれれば、
それだけで医療体制は大きく変わるのに。

教育って凄まじい力をもっている。
若い人達は上司の選択を誤ると、とんでもなく半端な人生を送ることになる。
黒を白と言えるような人からマインドコントロールを受け続ける人生だけは
何が何でも避けてもらいたい。