夫の手紙|5月11日

私は今の今まで、夫が書いてくれた手紙は、
パソコンのデスクトップのメモ帳に
NO29と番号の付いたものだけだと思っていた。
だけど、昨日もう一度よく見ると
1から28の番号が付いたメモが残されている。
私はずっと、これは仕事関係のメモだと思い込んでいた。
夫からも「NO29が手紙やから」と聞かされていたので疑いもしなかった。
何気なくNO1を開いた。
2も3も4も.....結局29までが全て私への手紙だった。
私に対する感謝の気持ちを、
どの言葉で表現すれば自分自身で気が済むのか、
29回も書き直していたのである。
悲しかった。
嬉しいけれど悲しかった。
「おまえと絶対結婚したい、一生を共にしたい」と言ってくれてから、
この欠点だらけの人間を29年間もずっと深く愛し続けてくれた人が、
29回も書き直すなんて、一回だけにしてほしかった。
おまけに「本当にありがとうございました」などと丁寧語を使っている。
そこまで私に対してケジメをつけたかったのだと思うと悲しくてたまらない。
私が買い物に行っている短時間に、
何度もパソコンの前で居住まいを正していたのかと思うとやりきれない。
もう感謝はしないでほしい。
いったい、いくら涙を流させれば気が済むのだろう。
もう干からびてミイラになってしまいそうである。
もっと私に対して、いい加減な気持ちであの世に行って欲しかった。
一人で生きて行く術を見つけてやる!と豪語したのに、
こんなものを見つけてしまうと気持ちが簡単に折れてしまう。
こんな事を書いても誰の為にもならないけれど、
このブログは私の唯一の息抜きの場所でもある。
だから、少しだけ本音を吐かせて欲しい。