放射線肺臓炎とイレッサ間質性肺炎| 11月22日

9日に39度の発熱があってから
10日以上も37.3度~38度の熱が下がらず、
何よりも本人が体感する呼吸困難感や倦怠感が強く、
これは単なる風邪などではなく、何かが体の中で起きている実感があった。
18日緩和病棟のある総合病院の臨床腫瘍科の診察を
15日時点で緊急診察の形で変更してもらい、
採血、レントゲンの結果を診てもらったが、
「6日のCTと比較して、特別に肺臓炎が広がっている感じもないし、
採血結果も変わらないし、ただ、イレッサ飲んでるからね、
僕の患者さんやったら、もっと頻回に検査するけどね、
そこは、休眠クリニックの先生が采配ふるってはる訳やしね」と言われ、
それでも今のところは変わりなし、という事で帰って来た。
しかし、その後も症状は好転する気配はなく、
私は、我慢できずに、19日に放射線科クリニックの院長に電話を掛けて、
体調が悪い事、ステロイドの服用の是非を聞いた。
そこでも「放射線肺臓炎は熱は出ませんからね、
6日のCTからは、ステロイドの必要性は感じられないので、
安易に始めたくないんですよね、多分、風邪だと思うんですが、
不安ならCTとってもいいですが、2週間くらいで変化があるとは考えられないですね」
と言われたが、半ば強引に19日にCT予約を入れてもらった。
そして結果は、「今日、来てもらって良かったです、
肺臓炎は広がって片側の肺にも及んでいます、
これは、ステロイド無しでは難しいので、ステロイドを始めましょう、
年内は少し頻回にCTを撮って診察に来てもらいますが、
それにしても、非常に稀なケースですね」
とCT画像を見ながら何処か納得の行かない雰囲気だった。
私は診察室を出てから、このノバリス照射への後悔の念が沸々と湧き上がっていた。
予期せぬ展開に、診察室では様々な思いが押し寄せていて、
最後に聞くべきことを忘れていたので、受付で、
「イレッサは止めた方がイイですよね」と質問し、
院長にそれが届くやいなや、院長が飛んで来て、
「イレッサを飲まれているんですよね」と今更聞く。
「重大なことが判明しました、
これは放射線肺臓炎とイレッサの間質性肺炎を併発しています」と言われる。
放射線肺臓炎の思いがけない広がりにショックを隠せなかった私は、
更なる大打撃に頭が混乱していた。
とんでもない事になってしまった。
帰ってからも私は、後悔と夫への懺悔の念に打ちひしがれ、
病期発覚以来の涙を夫の前で流し続けた。
死ぬのはいい。仕方がない。
だけど夫を苦しめる為に奔走して来た訳ではない。
今まで、私の言動に対して、不安や疑いを微塵も見せず、
ただ々素直に私の前に存在し続けた夫の気持ちを考えると、
いつまで経っても涙が止まらなかった。
「おまえの考え方おかしいよ、しょーもない事、考えるな」と夫は言うが、
残虐な行為を夫に執行してしまった、という思いは消えない。
何が間違っていたかは、明白である。
ノバリス照射がいけなかったのではない。
その後のイレッサの投与が早すぎたのである。
イレッサの投与に関して、私が自分で判断したのではない。
放射線科の院長に確認して、一週間後でいいでしょう、と言われ、
恐る恐る飲み始めたことは確かである。
関係する、どの医療機関でも「止めた方がいい」とは言ってもらえなかった。
大阪府立成人病センターなどの大病院は、
頑ななまでにガイドライン存在し、
データーが公になる副作用や抗がん剤の併用に非常に神経質なので、
まず、余りにも有名なイレッサの副作用が頭から消え去ることはない。
と言うか、そもそも一週間後に始める事を許可しなっかったと思われる。
しかし、融通性に欠ける治療が患者にとって得策か、
というと必ずしもそうではない。デメリットも必ず存在する。
方や小さなクリニックは融通が利く分、ルーズな面も多々見受けられる。
両者共、常にメリットとデメリットは混在する。
しかし、それぞれの体質を充分に分っているのは私自身であり、
その選択をしたのも私自身である。
誰が何と言おうと、放射線肺臓炎の出現する3ヶ月~6ヶ月は
イレッサの服用はすべきでなかった。
これは常識と言えるだろう。
ノバリスの副作用を恐れるあまり、
イレッサの間質性肺炎が遠くに霞んでしまっていた。
放射線科クリニックの院長から、
休眠クリニックの院長宛に手紙を預かったが、
それには、間質性肺炎が落ち着くまで、
イレッサの服用は待ってもらいたい旨の文章が書かれていたが、
待つもなにも、最早イレッサは二度と使えない。
現在、ステロイド剤リンデロン0.5mgを朝、昼4錠づつ服用している。
幸い、ステロイドを一回飲んだ時点で、
既に熱は平熱に下がり、サチュレーションも元に戻って来た。
恐るべしステロイド。
副作用も強そうだし、止めてからの間質性肺炎の再発も気になる。
私の人生最大の後悔は消えることはない。