現在の状況| 6月23日

20日は、大阪府立成人病センターでの呼吸器内科の診察だった。
予想どうりレントゲンは、かなり増大していた。
最初に発見された大きさに近い状態まで戻ってしまった。
増大スピードが加速しているので、
このまま行くとホスピスへの移行も、そう遠くない。
病気が発覚してから何箇所もホスピスを見学したり、
話を聞きに行ったりしていたので、
充分受け入れているはずが、
現実味を帯びだすと中々小心者の私は、動揺を隠せず、
ここ2、3日は食べ物が喉を通らない。
見兼ねた夫は、
「今からそんなんやったら、これからもっと大変な事になるのに、
なんか食べな体に悪いし、食べれそうなもん、なんでも作ったるで」
と言われる始末。
更に、今後の治療をあれこれ神経質に考える私に、
「もう、色々考えるの止めとき、2ヶ月後に死んでも、
2年後に死んでも一緒やから。
お前の事だけが心配やから、むしろ早ければ早い方が、
お前の人生設計が立てられるし、本当にそう思ってるから」
と言われてしまう。
24日に休眠クリニックでシスプラ追加2クール目の予定だが、
投与の意味があるのか考えてしまう。
現在の状況は、肺の原発巣が6cmくらいまで増大、
十二指腸のリンパ節が1.3cmと、これは1月から不変。
あとは転移が発見されないが、
肺腫瘍が気管に近いところにあるので、
増大傾向が顕著な為、今後頻繁な咳や息苦しさが出てくる可能性があり、
それと共に鬱病の加速も懸念される。
早速、一年以上前に紹介状を持って行ったホスピスに
担当医の診察を一度お願いする旨の電話を掛けたが、
あいにく休みで、月曜日に連絡を頂くことになった。
もう少し休眠療法の実態を伝える事が出来れば、
副作用に苦しむ事の無い治療の選択肢を知ってもらえるかと思っっていたが、
残念でならない。
現段階で思うのは、効果は用量に依存する事を否定はしないが、
1 00%で効く薬剤が、80%や70%にして効かないとは思わない。
副作用をしっかり受けてからの減量には今もって疑問がある。
そして休眠療法は、更に大きく減量して使う分、
スタート時点の用量では効く可能性は低いと感じる。
しかし、薬剤に対する副作用の度合いを少量で試してみると理解すれば
最初の段階で効果がなくても許容できるのではないだろうか。
そして、副作用を受けない分、肺がんの場合は増量しながら、
或いは組み合わせを考えながら
薬剤を試せる機会は多く与えられるような気がする。
腫瘍径が小さく、転移巣も少ない時間にゆとりのある患者にとっては、
頻回な検査を怠らず軌道修正を緻密に行えば、
楽な延命方法とも言えるだろう。
既に効果も副作用も事前の検査で分かるようになっては来ているが、
あくまでも実験段階に過ぎない。
百人百様の人間の体に当てはまるものでもないなら、
せめて効きもしない薬剤に苦しむ事を考えれば悪い選択でもない。
私は今でも休眠療法に移行した事が間違っていたとは思っていない。
夫の場合は、緻密に軌道修正をしなかった事は否定できないが、
それでも、標準治療の病院で、
緊急入院を余儀なくされるような延命治療に、
根本的に精神がついて行かなかった夫が、
機嫌よく通院していた事実は否めない。
標準治療も、患者の気持ちを最大限に汲み取ってくれる 人格者との
二人三脚で実行できるなら、
或いは大した副作用も受けずに
穏やかな気持ちで遂行することも可能だと思うが、
現在の医療制度では、それを完遂できる患者は、
ほんの一握りに過ぎない。
結果ではなく、プロセスが如何に重要なのかを実感している。
人間社会で生きて行く以上、
末期がん患者も人との出会いが人生を大きく変える。
今後の夫の人生の中で、
その大切な「出会い」を私がしっかり作って行かなければならないと思っている。
だけど、私の愚妻ぶりは年季が入っているから、
又しても逆に夫に助けられそうな予感がする。