化学療法のギャップ | 8月20日

書籍でしか情報を得ることが出来なかった一昔前と比べると、
今やどんな些細な事でもインターネットで探れない情報はない。
当然、自分の病気に関するあらゆる項目の追求をするのは
日常の生活にあまりにも溶け込んでしまっている。
従って化学療法に関しても
自然にインプットされてしまった抗がん剤の名前が
呪文のように脳裏を行き来する。
肺腺がんの最初のレジメンは
EGFRやALK阻害剤を使えない患者の場合は、
決まってプラチナ系+タキサン系、
或いはアリムタのような新しい抗がん剤も
必ずシスプラチンやカルボプラチンがセットになっている。
しかし、もう既に発表されているけれど、
プラチナをプラスして明らかに有効であるという結果は得られていない。
それなら何故、副作用が強く出る可能性のある薬剤を
わざわざ最初から使う必要があるのだろうか。
効く効かないが結果論に過ぎないのなら
単剤で試す価値は副作用が少ないと思われる分、
充分あるのではないだろうか。
せめて副作用の少ないアバスチン併用くらいに留めて、
片方の薬剤も標準量から始めるのではなく、
ワンランク落として試すべきなのではないかと思う。
個々の患者に合わせてそれをアドバイスするのは
やはり医師であるべきだろう。
臨床の現場で最も実感を得ている医師が、
標準治療というものに懐疑的になっているはずが、
率先して無理でムダな治療を推奨しているような気がして、
インターネットを見るにつけ、
いったいこのギャップは何なんだろうと
今更ながら不思議になってくる。
私も含めて素人である患者は自信が無い。
なんとなくのニュアンスで本能的に察知しているに過ぎない部分が多いにある。
大阪府立成人病センターのようなガン拠点病院の専門家に
患者本位の納得の行くアドバイスを貰えれば、
どれほど心強いかわからない。
こちらから頼み込むのではなく、
キャリアとその頭脳に裏打ちされた当然の理屈を披露してもらえれば、
結果はどうあれ清清しい気持ちで病院に通えるのにと常々思う。