転移の概念 | 7月26日

夫がステージⅣの末期がんであることから、
ブログ仲間も同じ病期、情報収集項目も当然、同種、同期になる。
しかし、色んな情報を貪っていると、
現在の医療体制ではⅣ期というステージをひとくくりにされてしまっているが、
この中でも随分、病態に差があることが解る。
夫の場合は原発巣が7cmという状態で発見されたので、
すでに肝臓と十二指腸リンパ節への転移があった。
この段階での無転移は奇跡に近い。
本来、原発巣が、 ある大きさに達しない限り
転移は起こさないという理論で根治手術をしているはずだが、
肺がんに関しては、手術をした人の再発率が多い。
ある人は、幸運にも8mmで発見し、
本人も医師も余裕で再発を疑わなかった。
ところが、2年後に再発。
このような患者が、どうも多いように感じていた。
手術可能症例の再発率の高さに私は当初、
手術によって体力を奪い、
免疫力を極端に下げることによって
再発を促進させる形になったのではないかと思っていた。
もちろん、そういう場合もあるだろう、
しかし、殆どがそうではなく、
それほど成長していないがん細胞も目に見えない形で、
すでに転移は始まっている事が判明した。
最新の技術によると、
骨髄や血液から高精度でガン細胞が検出できるらしい。
興味深いのは、
最大限に大きくなった原発巣からの転移細胞の増殖力と、
かなり早い段階で転移したものとでは性質が異なり、
後者は増殖力が微力であると言えるところである。
そして、このような細胞が骨髄に転移したとしても
休止状態で長期に留まり、
増殖するに足る充分な環境が整って初めて転移をすることになる。
従って、早い段階で転移巣が形成され、
PETやCTで発見されればⅣ期と診断が付き手術は不可能とされるが、
転移はしているものの休止状態であれば形成がんを発見できず
転移なしとされ手術対象になるのであるが、
数年後に、その転移を認めることになる。
Ⅳ期予備軍とでも言えるのだろうか。
完全Ⅳ期の中でも転移の遅早によって
大幅に治療が変わってくるのではないか。
このような理論が成立すると、
病期をもっと緻密に分類し、的確な治療を選択することで、
格段に延命時間が延びる可能性も考えられる。
最先端技術が必ずしも治療体制に反映されるとは限らない。
現時点では十把一からげ的診断と治療が成されているが、
将来的に転移の概念が治療に大きく貢献し、
それぞれの病期に見合った治療が的確にされることを願っている。