新たな融合遺伝子の発見

2012年2月13日のニュース。がん研有明病院の竹内 賢吾 プロジェクトリーダーらと自治医科大学 分子病態治療研究センターの間野 博行 教授らの研究グループが肺がんの原因となる新たな融合遺伝子を発見した。間野教授はすでにALK遺伝子を世界に先駆けて発見し、数多くの肺がん患者に目覚しい治療効果を上げて来た。しかし、その後、ALK陰性患者に於ける有効な療法は乏しく、新しい治療法が待ち望まれていた。今回は新たなALK融合遺伝子やALK関連がんを発見してきた過程で得たノウハウによって、2種類のRET融合キナーゼ遺伝子、4種類のROS1融合キナーゼ遺伝子を、世界で初めて発見した。また、がん研有明病院の臨床データから、RET肺がん、ROS1肺がん、ALK肺がんの臨床的特徴を明確にする事ができた。間野教授らはマウスの細胞を用い、これら全ての融合キナーゼの発がん性を証明し、また、今回発見されたKIF5B-RET融合キナーゼのがん化を、RET阻害剤を用いて抑えることに成功。従って今回発見されたRET肺がん、ROS1肺がんを正しく診断できれば、ALK肺がんの様に、特異的な阻害剤による極めて有効な分子標的治療法が実現すると考えられる。